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【旅館のインバウンド対策】外国人観光客が体験したいこととは?集客事例も

2025.05.08

【旅館のインバウンド対策】外国人観光客が体験したいこととは?集客事例も

日本ならではの文化体験を求める外国人観光客数が増加しつつあるなか、旅館への注目度も高まっています。
これは、旅館にとってインバウンド集客を強化して、新しい収益を確保する機会となり得ます。
しかし、「実際にどのような対策を施せば良いのか」と疑問に思う方も多いでしょう。

この記事では、旅館でインバウンド集客が必要な理由や具体的な対策を解説します。
データに基づいたインバウンド市場と旅館の現状分析や、弊社が支援した事例についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インバウンド市場の拡大と旅館の関係性

インバウンド市場の拡大は、旅館にとっても集客の大きなチャンスです。
実際、2024年4月に国内のホテルや旅館に泊まった人は、前年同月比46.9%増の約1,450万人泊に上りました。
この状況を踏まえ、インバウンド市場の隆盛と旅館の関係性について、以下2つの視点から解説します。

  1. インバウンド市場の現状
  2. 旅館の利用状況

それぞれ詳しく見ていきましょう。

引用元:国土交通省観光庁|宿泊旅行統計調査

インバウンド市場の現状

2024年における外国人観光客数と消費額のトップ5は、下表の通りです。

外国人観光客数

旅行消費額

1位

韓国(8,817万765人)

中国(1兆7,265億円)

2位

中国(6,981万342人)

台湾(1兆897億円)

3位

台湾(6,044万316人)

韓国(9,602億円)

4位

米国(2,724万594人)

米国(9,011億円)

5位

香港(2,683万391人)

香港(6,606億円)

人数では韓国や台湾が多いものの、旅行消費額では中国が突出して高いことが分かります。
旅館がインバウンドによる収益向上を目指す際、消費額の大きい中国人観光客は重要なターゲットです。

中国人観光客へのアプローチを考えるうえで、情報収集として活用されるSNSへの理解は欠かせません。
そこで注目したいのが、中国で人気の「小紅書(RED)」です。

Instagramの要素とEC機能を兼ね備えたREDは、観光地や宿泊施設の情報収集ツールとして、中国人観光客の間で広く活用されています。
さらに、REDを運用すれば、グレートファイヤーウォール(※)の影響でサービスの訴求ができないといった事態も回避可能です。
※中国の国家インターネット検閲システム

弊社では、多くの経験を持つRED運用のプロフェッショナルが、インバウンド集客に向けてサポートしています。
旅館の収益アップに向けて、インバウンド集客の施策を図りたい方は、ぜひRED運用サポート資料をダウンロードしてください。

引用元:
JNTO日本の観光統計データ|各国・地域別の内訳
国土交通省観光庁|【インバウンド消費動向調査】2024暦年の調査結果(確報)の概要

旅館の利用状況

旅館のインバウンド集客に向けて参考にしたいのが、外国人観光客の宿泊施設の利用状況です。
実際に利用した宿泊施設における上位3つの推移は、下表の通りです。

ホテル(洋室中心)

旅館(和室中心)

親族・知人宅

2018年

79.0%

17.6%

6.4%

2019年

80.8%

16.7%

7.0%

2023年

87.3%

16.2%

6.6%

ホテルの利用率は高い状況となっていますが、注目すべきは旅館への期待度です。
次回の旅行で旅館に宿泊したい方の割合は、2019年の26.7%から2023年には30.2%まで増加しています。
上記から、日本ならではの文化体験を求める声が高まっていることを示しているといえるでしょう。

引用元:
JNTO日本の観光統計データ|利用した宿泊施設
JNTO日本の観光統計データ|訪日旅行に関する期待内容

旅館でインバウンド集客が必要な理由

外国人観光客が増加し、旅館への期待が高まるなか、インバウンド集客は以下の理由からも重要性が増しています。

  • 国内市場の縮小
  • 日本文化への関心増加
  • 地域経済における活性化の必要性

日本の人口は減少しており、国内の旅行需要のみでは収益確保が難しい状況です。
一方で、アニメや食など、日本独自の文化に対する世界の関心は高まっています。

特に、日本らしい建築様式の旅館は、外国人観光客のニーズを満たす重要な存在です。
近年、主要都市以外の地方部を訪れる外国人観光客も増加しており、旅館の集客は地域全体の活性化にもつなげられます。
旅館は積極的にインバウンド集客を進め、外国人観光客の利用率向上を図りましょう。

旅館のインバウンド集客で行いたい主な施策

旅館のインバウンド集客を成功させるためには、以下をはじめとした認知度向上に向けた施策が必要です。

Googleマップのように世界中で広く活用されているツールは、認知拡大に最適な手段です。
また、SNSや動画サイトは、外国人観光客の情報収集ツールとして利用が増加しています。
以下は、情報収集ツールに関する利用割合の推移です。

SNS

動画サイト

宿泊施設ホームページ

2019年

27.5%

16.0%

11.8%

2023年

35.9%

40.1%

16.0%

2019年から2023年にかけて動画サイトの伸び率は高くなっており、写真やテキスト以外の発信が注目されていると分かります。
上記を踏まえると、情報発信の施策に注力することが、インバウンド集客には必要です。

ただし、認知度向上だけでなく、以下のように来店後の満足度向上を図る施策も重要です。

  • 多言語対応
  • キャッシュレス決済の導入
  • 無料Wi-Fiの設置

これらの状況をホームページで事前に発信することも、外国人観光客の不安解消や安心感につながります。

引用元:JNTO日本の観光統計データ|訪日旅行前に役立った情報源

外国人観光客が旅館で体験したいこと

外国人観光客が旅館に宿泊する理由の1つに、日本文化の体験に対する期待があります。
旅館に宿泊する満足度を高めてリピーターの獲得につなげるには、外国人観光客が求める内容を理解することが大切です。
主なニーズは、以下の3つです。

  1. 日本食を食べたい・日本のお酒を飲みたい
  2. 日本の文化に触れたい
  3. 自然を楽しみたい

それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。

引用元:JNTO日本の観光統計データ|訪日旅行に関する期待内容

ニーズ①:日本食を食べたい・日本のお酒を飲みたい

外国人観光客にとって、その土地ならではの飲食に関する体験は旅行の大きな魅力です。
2023年の調査によると、外国人観光客の9割以上が日本食を、約半数が日本のお酒を楽しんでいます。

世界的に評価の高い日本の食文化を提供できる旅館は、ほかの宿泊施設と差別化が図れます。
旅館におけるサービスで、地元の食材を使用した日本食や地酒を提供することは、インバウンド集客に向けた重要な施策といえるでしょう。

ニーズ②:日本の文化に触れたい

日本の文化に触れることも、外国人観光客が旅行で期待している体験です。
例えば、歴史的な建造物を訪れる伝統文化だけでなく、以下のように日本の日常生活に根付いた体験も求めています。

  • 畳の部屋でくつろぐ
  • 布団を敷く
  • 浴衣を着る
  • おにぎりを作る など

上記は日本人にとっては日常ですが、外国人観光客には新鮮で貴重な思い出となります。
旅館ならではのサービスを活かし、伝統と日常の両面から日本文化を提供すれば、唯一無二の体験を提供できるでしょう。

ニーズ③:自然を楽しみたい

日本の豊かな自然や美しい景観は、外国人観光客を惹きつける重要な要素です。
特に、四季による自然の変化を楽しめることは、世界で味わえない日本ならではの魅力的な体験です。

桜や紅葉といった季節ごとの風情を、旅館の露天風呂から眺められれば、最高の贅沢が味わえます。
旅館の景観や設備を活かし、日本の自然や温泉文化を体験してもらうことは、外国人観光客の満足度を高めるうえで非常に効果的です。

旅館のインバウンド集客を支援した弊社の事例

弊社では、旅館をはじめとする宿泊施設のインバウンド集客支援を行っています。
そのためのアプローチとして実施した、以下3つの事例を紹介します。

  1. インフルエンサーマーケティング
  2. SNS運用
  3. Webサイト運用

なお、インバウンド集客において、SNSのマーケティング施策は不可欠な要素です。
適切な施策を行えば、認知拡大や売上の向上が可能となります。

近年のインバウンド市場の急速な拡大に伴い、マーケティング人材の需要が高まっています。
特に、中国市場に精通した人材は、観光業界の経済回復を促進する重要な存在です。

弊社では、インバウンド集客に必要な中国向けのマーケティング運用担当者を募集しています。
世界におけるマーケティング施策で、旅館業界の国際化に貢献したい方は、RED運用担当者ページをご覧ください。

事例①:インフルエンサーマーケティング

以下は、インフルエンサーマーケティングによりインバウンド集客を図った事例です。

▼インフルエンサーマーケティング事例

上記の事例では、ホームページ制作と海外のKOL(※)との連携施策を実施しました。
※特定分野の知識などを活かしたコンテンツで影響力を持つ発信者

弊社はホームページで旅館の魅力を視覚的に表現し、連携したKOLは宿泊体験を発信しています。
これらの施策により、効果的なインバウンド集客につなげています。

なお、SNS上で強い影響力を持つ人物として、KOL・KOCも重要な存在です。
KOL・KOCの意味や施策効果を詳しく知りたい方は、下記の記事をチェックしましょう。

【関連記事】中国SNSのKOL・KOCとは?日本企業が取るべき施策や活用時の効果も

事例②:SNS運用

SNS運用では、FacebookやREDの支援を積極的に行っています。

▼SNS運用事例

上記の事例は、レンタルギアショップのInstagramです。
雪山でのアクティビティの魅力を美しい写真や動画で発信し、外国人観光客の集客に成功しています。

英語での情報提供はもちろん、ハッシュタグも多言語で設定することで、幅広い層の外国人ユーザーにリーチしています。
「#hakubapowder」をはじめとした地域特有のハッシュタグによって、検索からの流入も増加中です。

また、ストーリー機能も活用し、リアルタイムな情報やお得なキャンペーンを告知することで、フォロワーとのエンゲージメントを高めています。
継続的かつ頻度の高い情報発信によって、フォロワー数の増加と予約数の向上につながっている事例です。

Instagram URL:https://www.instagram.com/spicy_hakuba/

事例③:Webサイト運用

Webサイト運用では、多言語対応によって外国人観光客の利便性を高め、集客に成功した事例があります。

▼Webサイト運用事例A

上記は、三重県にある旅館のWebサイトです。
英語と繁体字に対応したホームページを開設し、料理や温泉といった旅館の魅力を詳細に伝えることで、外国人観光客からの信頼を獲得し、予約の増加につなげています。
特に多言語での情報提供は言葉の壁による不安を解消し、スムーズな予約を促進するうえで重要な役割を果たしています。

英語サイトURL: https://www.kotobukitei.co.jp/en.php
繁体字サイトURL: https://www.kotobukitei.co.jp/tw.php

▼Webサイト運用事例B

上記は、三重県にあるホテルのWebサイトです。
温泉や周辺観光スポットなど、旅館の魅力を多言語ホームページを通じて効果的に発信しています。
多言語対応は、外国人観光客の満足度向上にも貢献しています。

外国人観光客にとって必要な情報を網羅的に提供することで新たな顧客層を開拓し、集客の多角化に成功している事例です。

英語サイトURL: https://www.yunomoto.jp/en/
繁体字サイトURL: https://www.yunomoto.jp/tw/

まとめ:インバウンド対策で旅館の集客率をさらに上げよう

インバウンド対策で旅館の集客率を上げるためには、外国人観光客のニーズに寄り添った効果的な施策が重要です。
中でも、中国からの観光客に対するマーケティング戦略は、経済に大きな影響を与えるでしょう。

弊社では、中国で支持されているRED運用サポートを実施しております。
具体的なRED運用のノウハウを知り、旅館のインバウンド集客につなげたい方は、ぜひRED運用サポート資料をダウンロードしてください。

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book この記事の監修者

澤田 将司

株式会社ベイス 代表取締役社長

マレーシア、クアラルンプールで起業。
東南アジア向けオンラインゲームプラットフォームを立ち上げ、100万人超のユーザを獲得。

中国で開発されたブラウザーゲームをマレーシアにて、欧米向けや東南アジア向けにローカライズ&カルチャライズし、日系最大のゲームパブリッシャーとなる。

2015年に帰国。三重県四日市市にて実家の事業を引き継ぎ、第2創業として株式会社ベイスをWebマーケティング会社へと変革させた。

常時500社以上のWebマーケティングに関わる中で、豊富な海外経験を基に企業の訪日外国人の集客需要に応える形で、さまざまなインバウンド向けマーケティングを立案・実行支援を行っている。

近年ニーズが高い中国・台湾・香港からのインバウンド集客を得意とする。

 

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