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コンバージョンAPIとは?仕組みや設定・実装方法をわかりやすく解説

2024.01.11

コンバージョンAPIとは?仕組みや設定・実装方法をわかりやすく解説

コンバージョンAPIとは、Cookieを使わずに広告計測・最適化できる手法です。従来はCookieがデータ収集や分析できるツールとして活用されていました。

しかし、近年では個人情報保護の観点からCookieを規制する動きが世界中で広がっています。そのため、近年ではコンバージョンAPIが注目を集めているのです。

この記事では、コンバージョンAPIの仕組みやメリット、設定方法を解説します。メリット・デメリットについても紹介するので、コンバージョンAPIの導入を検討している方は参考にしてください。

Facebook広告のコンバージョンAPIとは

Cookiを使わない広告計測・最適化の手段として開発されたのが、コンバージョンAPIです。まずはコンバージョンAPIの概要について解説します。

  • 仕組み
  • 開発の背景

システムや開発された背景を詳しく見ていきましょう。

仕組み

コンバージョンAPIは、集めたデータを広告主自身のサーバーから直接Facebook社のサーバーへ送信します。計測データを処理する流れは、下記の通りです。

  1. 広告主のサイトを閲覧
  2. サーバーイベント(※)の生成要求
  3. イベントデータを送信(コンバージョンAPI)
  4. Facebook社の広告サーバーへ

※動画の視聴や商品をカートに入れるといったユーザーの行動

コンバージョンAPIでは、Cookieを使用せずにイベントデータを直接送ります。そのため、Cookie規制の影響を回避し、正確なデータ計測が可能な仕組みとなっているのです。

開発の背景

コンバージョンAPIが開発された背景には、Cookieの規制が影響しています。第三者がドメインを発行している「サードパーティーCookie」ではユーザーの意志に反して行動履歴が収集され、プライバシー保護の観点から問題視されていました。

実際に、Googleでは2024年にサードパーティーCookieを廃止する動きが見られています。しかし、サードパーティーCookieが廃止されると、会員登録や商品購入といったユーザーの行動データ計測が動作しにくくなります。

個人情報を保護しつつ分析に活用するデータを取得するため、Cookieを使わないコンバージョンAPIが開発されるに至ったのです。

コンバージョンAPIを設定する3つのメリット

コンバージョンAPIの導入により得られるメリットは3つです。

  1. データ測定が安定する
  2. 計測データの量と質が改善する
  3. 広告の最適化が進む

正確なデータを収集・分析したい方は参考にしてください。

メリット①:データ測定が安定する

コンバージョンAPIを利用すると、安定したデータ測定を実施できるメリットが得られます。避けられる影響や問題は、主に下記の4つです。

  1. デバイスやブラウザによる規制の影響を避けられる
  2. サードパーティーCookie不要でユーザーの行動データを計測できる
  3. 他社の規制・アップデートの影響を受けずに測定できる
  4. ブラウザ自体の読み込みエラーといった接続問題を回避できる

広告測定するために弊害となりえるCookieやデバイスの規制といった不安定要素がなくなり、計測データの正確性が高まります。より精度の高いターゲティングも可能となり、効率的かつ効果的なマーケティング戦略の展開も可能となるでしょう。

メリット②:計測データの量と質が改善する

コンバージョンAPIでは、Cookieを使用していたときよりも計測データの量と精度が改善します。サーバーから直接情報が送信されるMetaピクセル(旧:Facebookピクセル)との連携によって、オフラインのデータも収集できるためです。

なお、Metaピクセルとはウェブサイトに配置するコードで、下記のデータを把握できます。

  • 広告の効果
  • ユーザーの行動
  • アクションを起こしたタイミング

Web広告の効果測定を効率的に進めたい場合にも、コンバージョンAPIは大いに役立つでしょう。

メリット③:広告の最適化が進む

コンバージョンAPIは広告の最適化が進み、ユーザーの目に留まりやすくなります。データ収集や分析がスムーズに進み、素早くPDCAサイクルを回すことで効果的な改善策を打ち立てられるためです。

プライバシーを保護しつつ、よりユーザーの心に刺さる広告に近づけられるのもコンバージョンAPIの良さといえるでしょう。

なお、弊社ではWeb広告運用のサポートをしています。Web広告の活用で集客力を強化したい方は、ぜひ一度ご相談ください。

コンバージョンAPIを設定するデメリット

コンバージョンAPIは安定したデータを測定できる一方で、設定に時間を要する点が、コンバージョンAPIのデメリットとして挙げられます。コンバージョンAPIの導入に時間がかかる理由は、主に以下の3つです。

  1. 個人情報の観点から社内の法務調整が必要となるため
  2. 導入に関する決裁をとる社内協議が必要なため
  3. 外部委託している場合、代理店との打ち合わせが必要となるため

新しいシステムを導入するためには、コストや人員確保といった点を含め、社内協議しなければなりません。コンバージョンAPIを導入する際は、余裕の持ったスケジューリングと人員体制の整備が不可欠といえるでしょう。

導入に際して必要なリソース

コンバージョンAPIの設定には、エンジニアといった専門的な知識を保有している人員またはツールが必要になります。エンジニアは採用するか、外部委託するかによって、運用のスムーズさやコストが変わってきます。

また、ツールの導入にも金銭的・時間的コストがかかるうえ、社内で使いこなすためには使い勝手などを慎重に確認することが必要です。

なお弊社では、Web広告に関連したツールの導入に関しても支援しています。ツールの導入で業務効率化と成果向上の双方を実現したい方は、お気軽にご相談ください。

【関連記事】Web広告出稿に必要な準備や流れとは?素材の基本的な作り方も解説

【3ステップ】コンバージョンAPIの設定方法

コンバージョンAPIの設定方法を、3ステップに分けて紹介します。

  1. 送信内容を決定する
  2. 実装方法を選定する
  3. 送信テストを実施する

設定や実装方法を解説するので、導入時の参考にしてください。

ステップ①:送信内容を決定する

まずは、Facebook社サーバーに送信する内容を決めましょう。コンバージョンAPIは、広告アトリビューションや広告最適化で使用する必須イベントデータパラメーターとその他の付加的パラメーターで構成されています。

  • 本文パラメーター
  • 顧客情報パラメーター
  • サーバーイベントパラメーター
  • アプリデータパラメーター
  • 標準パラメーター

なお、コンバージョンAPIを設定するときに必須となるパラメーターは、下記の4つです。

  1. event_name(標準イベントまたはカスタムイベントの名前)
  2. event_time(イベントの発生日時)
  3. user_data(顧客データ)
  4. action_source(ユーザー行動が発生した場所)

送信内容が多いほどデータ計測は正確になりますが、個人情報の観点から十分な検討が必要です。

引用元:

ステップ②:実装方法を選定する

次に、コンバージョンAPIを設定する方法を選びましょう。実装方法には、以下3つのいずれかを選択します。

実装方法

特徴

Googleタグマネージャー

  • サーバーサイドコンテナを利用して実装
  • FacebookとGoogleの広告計測を同時に可能

パートナー統合(※)

Facebookとパートナーサービスの管理画面上の設定で実装

自社開発

  • コンバージョンAPIの仕組みを自社開発で実装
  • 専門的人員の確保や外部委託が必要

設定方法によってリソースの確保や技術力が異なるため、社内で慎重に検討することが大切です。

引用元:Meta Platforms,Inc|パートナープラットフォームからFacebookカタログにアイテムをインポートする

【関連記事】Facebook広告を代理店経由で配信する方法!流れや準備内容も解説

ステップ③:送信テストを実施する

実装が完了したら、正常に動作するか送信テストを実施します。データをFacebook社へ送る必要があるため、送信テストは法務部門の承認を得てから行ってください。

テストデータを送信し、Facebookのイベントマネージャーにデータが受信できていれば運用開始となります。個人情報保護の観点からも、送信テストは必ず実施しましょう。

まとめ:Cookie規制前にコンバージョンAPIを設定しよう

コンバージョンAPIではCookieやブラウザの影響を避けられるため、安定したデータ収集・分析ができます。とはいえ、システムを導入するには専門的知識を保有する人材の確保やツールが必要です。

弊社ではWeb広告運用コンサルをしており、コンバージョンAPIの導入サポートサービスを提供しています。コンバージョンAPIの導入で広告運用の効率を上げたい方は、お気軽にご相談ください。

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book この記事の監修者

澤田将司

株式会社ベイス 代表取締役社長

マレーシア、クアラルンプールで起業。
オンラインゲームプラットフォームや3大通信キャリアの公式コンテンツプロバイダーなどの事業を経て、2015年に実家の家業を引き継ぐ形で帰国。
現在は三重県四日市市で受託型のウェブマーケティング会社、株式会社ベイスを経営。

得意分野はコンバージョン率(お問い合わせ率)の高い企業のホームページ運用。
豊富な経験で培った徹底したデータ駆動のマーケティング戦略で、これまでに数多くの企業のウェブ戦略立案から実行までを手がける。

LINE社認定のパートナーでもあり、これまで運用した企業アカウント数は500を超える。

 

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